「もう前に進めない!どうしよう」と海に突き出た岩を前にして立ち止まった。
泊漁港を過ぎ洞窟トンネルを抜けて滝を見るとこまでは良かったが、道路に出る道を
見つけられずに磯伝いに北上。大きな岩を前にして作戦変更。来た道を戻りたくないので
崖を上ることにした。
「ここを上るぞ!」とササ藪に続く急斜面を指さすと、「えーっ!ムリ!」とjujuとHGが
声をあげる。するとnanaが「私、先に行く」とやる気満々。私が斜面の状態や掴まるところ
等の情報を話しながら先に行き、nana、juju、HGと続く。
9時10分 上って一休みした所から下を望む (上る前はメンタルに余裕がなかったので写真
を撮っていなかった)

この場所に3人を残し、ルートを探しに一人で林に入る。ふと「自分がいない時にクマが
出たら・・・」と考えたら不安になり立ち止まって振り返り「いいか!juju!お前は男だ!
クマが出たらお前が戦うんだぞ!」。すると「どうやってー!」と不安そうな声が返って
きた。「クマが出たら、まずお前がクマに向かって行き、その間にnanaとお母さんを
逃がすのだ!」「えーっ!それじゃ僕、クマに食べられちゃうよ」と泣きそうな声。
「いいか!それが作戦だ!」するとHGとnanaの笑い声がして「大丈夫!3人で逃げるから」
ササが深い松林を抜け、植林されたスギ林を10分位歩くと斜面の上の方に道路のガード
レールが見えた。良かったー、早く皆に伝えに戻らなければ、と来たルートを戻った
つもりだったが、15分位歩いても皆の許に着かない。道を間違ったのだ。
そんなに皆から遠くないと思われたので大声をあげて呼ぶと、かすかに返事が来た。
皆が休んでいる所にリュックを置いてきたのを思い出し、「リュックに笛が付いているから
ふ・い・てーっ!」と叫ぶ。ややあって「ピーッ」と笛が聞こえてきたので、その鳴る
方角に進み皆と合流できた。
休んでいた所から登り始める nanaがトップでjuju、HGと続く

9時22分 スギ林を進むと皆にガードレールが見えた。「やったー!道があった!」と叫ぶ。

「お母さん、ガンバレ!」とnanaが手を差し出す。

「やったー!上陸だー!」 道路に上陸?してガッチリ!

9時27分 飲み物飲んで、おやつを食べようやくこの笑顔。

この後、道路を歩き白糠灯台、白糠漁港を通り小田野沢を目指す。
次回に続く。